子ども「わかっちゃいるから俺の話をきいてくれ」

 

こんな時におすすめ!

子どもが言うことを聞かない

子どもの考えていることがわからない

どう声掛けをしたらよいかわからない

twitterに書いたものをブログとして整理〇

一例として、一緒に考えてみましょう〇

<状況>

遊びたいが、宿題を先にしないといけない状況で「遊びたい」という気持ちで爆発寸前になっている

 

こんな時、どうしますか?一つ一つ順序だてて導いていきましょう〇



<状況の確認>

子ども
(宿題をしていたところ)「遊べるかな」

(宿題が終わらないとできないことはわかりつつ欲求を受け入れてくれるかの確認をしている)

支援者
終わったらできるね

(事実を返す。ここで受け入れられるか一度確認をしてみる)

子ども
宿題をする手を止め、動かなくなる

(今すぐ遊びたいという気持ちと、どうしようもないという気持ちのせめぎあい)

(先に繋がる言動ができず、今が全てといった頭でいっぱいになり、次の流れを言われても頭に入ってこない状態)

ここで「課題をしなさい!」と言うとその子の気持ちに余裕がないので、暴れる恐れがある 流れに乗るために、どのように気持ちに余裕を持たせるかがポイントとなる

<会話を成立させるために、欲求確認を行う>

支援者
遊びたかったのか?
子ども
「うん」
支援者
遊びの内容が好きだったやつなのか?
子ども
「別に。遊びたかっただけ」
会話を成立させることで、気持ちを言語化し、職員とともにどうしていくか応じやすい状態にする

したい目的が何か明確にすることで、方向性を定める

<できないという気持ちをずらすor次につながる話をする>

支援者
じゃあ、遊びは次はいつできるっけ?
子ども
「明日だったらできる」
支援者
じゃあ、遊びは明日またやろうか。課題の続きやろうか
子ども
「・・・」
「すぐに遊べない」という事実より興味をもつことを提案することで、思考を切り替える狙いがある

ここで切り替える時もあるが、ここではさらに止まってしまう。理解はしたが、あと一歩のきっかけが足りない様子

<再度の欲求確認>

支援者
後なんか質問あるかな?
子ども
「んー・・・特にない」
何を求めているかの確認 子どもと職員の中で他にずれがなかったかの確認を行う

<環境を変える&刺激を減らす>

支援者
じゃあ、またなんか気になることあったらいってな。宿題やりや

                 5分ほど時間を置く


子ども
「できたよ」
支援者
お、できたのよかったな!
あと一歩何かしら動くためのきっかけが必要と言うところで、『職員』という刺激を減らす。

+「次に行うこと」を再度明確にする

職員が離れるポイントは、お互いにどうしようもなく膠着状態となり切り替えるタイミングを失ったとき

これは、ある程度会話をして気持ちに寄り添った上であればあるほど効果があります。

逆に関わりすぎると職員が自分が満足するまで受け入れてくれるという誤解を生み、失敗経験につながる場合があります。離れることで、課題に取り組むことを考える時間を与える狙いがあります

甘えを過剰に引き出してしまうと、今度は「もっと、もっと」と欲求が暴走してしまうことがあります。甘えることだけでなく、現実に向き合うことをもとめるのであれば、「これ以上はNO!」という姿勢を持つことが大切となります。

 

<まとめ>

「甘え」をどこまで受け入れるかの判断は難しい。

受けなさ過ぎてもそれは「見捨てられた感」を植え付けることになるし、受けすぎても「なんでも聞いてくれる便利屋さん」となる。

かえって離れることが困難になる場合があります。受け止めてくれたという実感は愛着関係の構築につながるので、全くしないのは適しません。

だからこそ、「ここまでは許せる、許せない」という境界線を明確にする必要はあります。

認知的に「そう思った」というところを無理やり職員の指示で「こうしなさい!」というのは混乱をまねく。

自閉症の子等は特に「居場所感」を大切にした、流れを大切にした支援が必要です。

今回のような、「わかっちゃいるけど考え止まらない」という子に対しては、ある程度話を聞いてあげることが大切かと。

その上で、絶対に認められない枠の部分はぶれずに、その子のこだわりの部分を認め、「妥協点はどこか」をお互いに見つける部分が必要と考えます。

ルールが変わらないモノであればあるほど、その気持ちを受け止め、次の解を導く手立てを考えることが大切だと思います〇

The following two tabs change content below.
こご

こご

児童福祉施設職員 子どもの心理養育について日々発信しています。クマノミ生活は1年以上。