興奮している子を落ち着かせるために会話を成り立たせること

こんな時におすすめ!

興奮している子へのアプローチ

Twitterでこのように呟きました。会話をすることがなぜ大事かと言うと、

自分の感情をコントロールしやすくするためです。

例えば、こういう時があります。

おもちゃが思っていたところにないことに怒るこども

興奮

子ども
使っていたおもちゃがない!絶対誰かがとった!

この時、その子は興奮状態であり、「絶対誰かがとった!」という比較的曖昧な状況の中で決めつけをしており、状況把握ができない状況であると想像します。

言語化が難しい

支援者
誰かがとったというけれど、何か理由があるのかな?
子ども
ないねんもん!絶対誰かがとった!

支援者は状況を把握しようとしたが、子どもは「こうにちがいない」という理由を、言うことができません。多くは過去にあった出来事からそういうことが多いですが、子どもは興奮状態のため、それをうまく説明することができません。

また、ここで確認すべきなのは

問いかけに対する答えがない、会話が不成立している状態であるか

ということです。

ここでさらに最初の話題に触れることは、触れたくない感情に関わる人間と感じ、より興奮を激化する恐れがあります。興奮した感情に流されず、どう話を進めていくかが大切です。

言語化しやすい話題の提供→会話の成立→興奮の感情の分散化

支援者
そっか。誰がしたのか腹立つなぁ。ところでそのおもちゃはいつも使ってるの?
子ども
そう!!俺がいつも大事にしているおもちゃ!
支援者
大事にしているものがなかったら驚くなぁ。〇〇君にとって大事なものって他にもあるの?
子ども
あるよ!あのぬいぐるみとか、最近買ってもらったゲームとか

ここでは、直面化した話をせずに問題から少しずれた話をしてみます。

できる限り自然な形で話題を提供してみましょう。もしくは全く関係ない話をするのも一つの手でしょう。

一見、子どもは荒々しく全く状況は変わっていないようにも見えますが、会話ができているというところが先ほどと大きく違っています。
ここでのポイントは、

興奮した感情を脱するために言葉を吐き出し、支援者と会話ができること

内容は、直接的な話でなくてよいのです。

ここでの話題とは問題を直接的に解決させることではないからです。

興奮となった原因に触れる

支援者
ちょっと、さっきより落ち着いたように感じるけど、どうだろう。今ならその時そう思った理由を言えるかな?
子ども
落ち着いた。前ね、A君がイライラしていた時に僕のおもちゃを勝手にとって・・・
最初に話すことができなかった質問に対し答えを出すことができましたね。

この際起きることとして、この後問題に直面化しないといけないという不安から、ずっと逸らした話題をし続けたり、甘えたりすることがあります。

表情や動きなどを見て、明らかに話ができる状態になっていると判断した時に、直面化した話を振ってみましょう。

会話を成立させることで、感情を少しずつ吐き出す役割も持っています。ため込んだ感情を抑圧することで、爆発して問題行動になるのです。言葉を発することで、物事は整理され、落ち着いた状態となるのです。

違う会話を振ることは、問題から逃げているということではありません。難関大学に合格するために1年中勉強のみし続けれるでしょうか?

そのために最低限の頭を働かすために食事や、睡眠をとることは必ずあると思います。遠回りしているようで、必要な環境を整えてあげることが、支援者に求められることと思います。

The following two tabs change content below.
こご

こご

児童福祉施設職員 子どもの心理養育について日々発信しています。クマノミ生活は1年以上。