否定的な言葉を使ってしまう
ことばがきつくなる
これらの言葉のみで、子どもに適応行動を示そうとしているのなら、それは間違いです。
あくまで「禁止」とは一時的な動作を抑制する効果しかありません。でも、使い方と考え方次第でとても大切な言葉に変化します。
例えば、こういう例がある。
電車ではしゃぐ子ども
支援者はその行動を「止めたかった」という考えのみでいると、子どもはその通り「止まる」ことに応じたので、そこで終わったと錯覚します。
これだと、何をしたら正解だったのかがわかりませんね。
ここでの目的を「止める」ことだけではなく、「この行動をする」ということを具体的に加えるやり方に変化すること
解説を含めて次の例で説明しましょう。
電車ではしゃぐ子どもにどう声掛けをするか(例)
止めるのが主の目的ではないので、危険性がなく指示を聞ける状態なら、ここはなくてもよい
また電車ではこけないように座るか、近くのものをつかむこと。
「走る」ことに関しては、「走ることを止める」のではなく「電車では止まっている状態を維持」することを伝える。
必要があれば理由も含めて伝える。
なぜそうしないといけないのか、という理由は無限とあります。その子に響く言葉は何かを考えてみてください。
「禁止」の表現のみで適応行動を示すことは難しい。
なぜなら、止めることだけでは、良い行動をしているという感覚にならないし、それが正しいかわからない からである。
具体的な行動を示すことで、「今、これをしたらよいのか!」という気付きを得て、支援者が求めていることが明瞭に伝わるのです。
禁止の表現を、具体的な表現にするための一例を示します
よければ一つの指標として、見ていただけたらと思います。
「何をさせない」という考えではなく、「何をさせたいか」で伝え方を工夫することで、子どもはどう動くかの方針がわかるのです。ぜひこの錬金術を、試してみてください〇
こご
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