ビデオ通話を活用したオンラインのSSTというものが、近年増えています。
今後SSTを行おうとしている方、もしくは一度受けてみたいという方に、複数のオンライン式SSTに参加して思ったことを管理人が感じたことをまとめたいと思います。
良い点
いつでもどこでもできる
これまでSSTは直接目の前で関わる中で参加者の行動を変化していくことが中心でしたが、ビデオ通話の普及により家庭でも、職場でもできるようになりました。
また引っ越し等で遠方に居住する人がこれまでのセッションを途切れることなくできたりすることも良いなと感じます。
ビデオ通話の普及により、これまで以上に気軽にSSTに参加、及び実践しやすくなったと言えるでしょう。
自分の表情を確認することができる
これまで実際に自分がどのような表情をしたりしているかをセッションの中で見たりすることは困難でした。
ビデオ通話を通じて、より自身の行動を見ることができることは、大きなメリットと言えるでしょう。
記録をその場で電子化して残せるようになった(個人差あり)
従来ホワイトボードに記録者が意見を集約し、まとめる形でありましたが、パワーポイント等をその代わりとして活用することでその場ででた発言を電子化、記録として残せるようになりました。
ipad等も活用すれば、ホワイトボードとしての自由な図の作成等もできます。
またこれまで記録係はホワイトボードの中におさまる範囲での情報量で留める必要がありましたが、より膨大な量を残せるようになりました。書くよりタイピングの方がはやい者としては、この記録の形はとてもやりやすいと感じます。
ミュート機能により発言者の言葉を拾いやすくなった
ZOOMにはミュート機能という発言者以外の発言を一時的に遮断する機能があります。発言者のみ発言できるようにすることで、他の情報に左右されずに耳を傾けやすかったです。
難しい点
導入にある程度のパソコンの知識が必要
普段職場等で活用するのであれば直感的に導入する人もいるでしょうが、カメラ機能自体使うのが初めて出会った、と言う人もいるはず。
カメラは自分を映すもの、マイクは発言するためのもの等、うまく活用するためにはこの機能は何ができるものなのかは最低限明確にしておくとよいでしょう。
対面式にある臨場感を感じにくい
SSTは本来その場で参加者同士がその場にいて、相互交流がしやすい環境です。(個別SSTを除く)
その中で課題解決に向かっていくことが狙いの一つですが、画面越しだと臨場感という点において少し欠けるというのが実際の感想です。
この臨場感の少なさは考察するに、発言する以外の情報が対面式に比べてずっと少なく、参加者の表情や身体動作、発言後の様子等が対面式よりわかりづらかったりするためだろうと考察します。
リーダーの手腕や、この画面越しの環境に慣れていくことで解決していくか、とも感じております。
複数が喋ると誰の会話か混雑し聞き取りづらい
人間は本来「この人の話を聞こう」とすることで無意識に聴覚情報を限定し脳内で情報を整理することができるとする現象のことなのですが、これは音源の位置や基本周波数が均一になることで整理を困難にするとされています。(カクテルパーティ効果といいます)
ことビデオ通話下において複数が同時に発言すると会話情報は多少の声の癖などの違いはあれど均一に情報を受容しやすく「誰の会話かわからない」として処理され、混乱することがあります。
これは発言者以外がミュートにすることで解決する話ですが、ビデオ通話がより高度な情報処理ができるようなデバイスとなる将来を期待します。
現時点ではリーダーの促しのもと挙手をし順番に発言をするという流れが現時点ではスムーズだな、というのが感想です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?管理人は色々なメリットデメリットを考えた結果、最終的にはオンライン下におけるSSTは今後も活用していきたいな、と思いました。
コロナ禍でなくても、こういったセッションの場が身近にあるということは生きやすい社会を作る上では、大切であると感じます。
SSTというものがより身近になるように、色々なところで各団体、支部で研修は今も行われています。
今回は私が参考にした一般社団法人SST普及協会(一般社団法人 SST普及協会 – Japanese Association of Social Skills Training (JASST) )の研修では、オンラインSSTだけでなく様々な研修情報を発信しております。ご興味のある方はご確認ください。

こご

最新記事 by こご (全て見る)
- オンラインSSTの魅力について - 2021年3月13日
- SST×うれしく他己紹介をしてみよう - 2020年12月1日
- 「譲る」ことは「言いたいことを我慢すること」ではない - 2020年10月19日